はじめに
Windows10や11のPCで利用できるPINでのサインイン機能はパスワードより便利だと感じる人は多いと思います。
しかし、PINの設定やサインインができない場合があります。
PINのサインインができない原因はさまざまで、あらゆる対処法を行わないといけません。
本ページでは、Windows10や11のパソコンでPINの設定ができない場合の対処法10選を紹介します。
目次:
1.Windows 10/11パソコンでPINの設定ができない原因
Windows10や11のPCでPINの設定ができない状況では、以下のどれかが原因と考えられます。
• セキュリティソフトによる悪影響
• システムの不具合
• Windows OSの不具合
原因の特定は困難なので、この問題が発生した場合は1つずつ対処法を試す必要があります。
2.Windows 10/11パソコンでPINの設定ができないときの対処法10選
PINの設定ができない原因はさまざまなので、対処法は複数あります。
そのため、焦らず落ち着いて1つずつ対処法を試してください。
対処法1: PIN画面での再起動
PINでのサインインができない状況では、PIN画面で再起動すると解決する場合があります。
再起動の流れは従来とは異なるので注意してください。
PIN画面で再起動する手順は以下の通りです。
- 電源ボタンを20秒間ほど押してPCの電源を切る
- PCの電源を入れる
- PINダイアログが表示されたら、PINの1ケタめだけ入力
- バックスペースキーで入力した1ケタ目を消す
- 画面右下にある電源ボタンを左クリック
- 「シャットダウン」を左クリック
- 再度PCの電源を入れる
以上の手順を行ったら、PINでサインインできるか確認してください。
対処法2:Ngcフォルダの削除
Ngcフォルダを削除のうえPINを再設定する方法があります。
Ngcフォルダの削除
この方法を利用するには、まず以下の手順を行います。
- エクスプローラーを起動
- アドレスバーに「C:\WINDOWS\ServiceProfiles\LocalService\AppData\Local\Microsoft」と入力
- 「Enter」キーを押す
- 「このフォルダーにアクセスする許可がありません」と表示されると「続行」を左クリック
Ngcフォルダは権限の制限ですぐ削除できない場合がほとんどです。
そのため、以下の手順でNgcフォルダのアクセス権を変更してください。
- Ngcフォルダを右クリック
- 「プロパティ」を左クリック
- 表示されるウィンドウで「セキュリティ」のタブを左クリック
- 「詳細設定」を左クリック
- 「Ngcのセキュリティの詳細設定」のウィンドウが表示されたら、「所有権」の項目にある「変更」を左クリック
- 「ユーザーまたはグループの選択」の画面が表示されたら、「選択するオブジェクト名を入力してください」の項目で「Administrators」と入力
- 「名前の確認」を左クリック
- 「OK」を左クリック
- 「Ngcのセキュリティの詳細設定」のウィンドウが表示されたら、「サブコンテナーとオブジェクトの所有者を置き換える」にチェックを入れる
- 「適用」を左クリック
- 「OK」を左クリック
以上の手順を行なったらNgcフォルダを開き、なかにあるファイルやフォルダを削除してください。
新しいPINの作成
次に新しいPINの作成を行います。
PINを作成する際は、まず以下の手順を行います。
- スタートボタンを左クリック>
- 「設定」を左クリック
- 設定のウィンドウで「アカウント」を左クリック
- 「サインインオプション」を左クリック
- 「Windows Hello暗証番号(PIN)」を左クリック(Windows11では「PIN(Windows Hello)」)
Windows10を利用している場合、以下の流れでPINを作成してください。
- 「PIN」の下にある「追加」を左クリック
- Microsofアカウントのパスワードを入力
- 「サインイン」を左クリック
- 「PINの設定」の画面で「新しいPIN」と「PINの確認」に新しいPINを入力
- 「OK」を左クリック
Windows11を利用している場合は、以下の手順でPINを作成できます。
- 「PINを使用してWindows、アプリ、サービスにサインインする」の項目にある「セットアップ」のボタンを左クリック
- 次の画面で「新しいPIN」と「PINの確認」に新しいPINを入力
- 「OK」を左クリック
Ngcフォルダのアクセス権をリセット
最後に以下の手順でNgcフォルダのアクセス権をリセットしてください。
対処法3:セキュリティソフトを無効にする
セキュリティソフトによる影響で、PINの設定やサインインができない場合があります。
そのため、パスワードでサインインのうえ一度セキュリティソフトを無効にしてみましょう。
セキュリティソフトを無効にして問題が解決するのであれば、他のソフトへの切り替えを検討する必要が出てきます。
対処法4:スクリーンキーボードの利用
物理キーボードが使えない場合、ログイン画面でスクリーンキーボードを利用するとPINでのサインインができる可能性があります。
スクリーンキーボードは以下の手順で有効にできます。
- ログイン画面の右下で電源アイコンの隣にある簡単操作アイコンを左クリック
- 「スクリーンキーボード」を左クリック
対処法5:サインインオプションの利用
サインインオプションを利用してパスワードでサインインして、PINの利用はしない方法もあります。
サインインオプションはログイン画面から選択できます。
対処法6:別のMicrosoftアカウントを作る
新しいMicrosofアカウント、ユーザーアカウントを作成する方法もあります。
しかし、この方法は複数のアカウントを利用することになるので根本的な解決にはなりません。
できるだけ現在のアカウントを利用して解決するのが望ましいです。
対処法7:最新アップデートのアンインストール
現在のWindows OSに不具合が発生して、PINが利用できない可能性もあります。
そのため、OSを以前のバージョンに戻す方法も選択肢に入ります。
Windows10では、以下の方法でOSを以前のバージョンへ戻せます。
- スタートボタンを左クリック
- 「設定」を左クリック
- 「更新とセキュリティ」を左クリック
- 「回復」を左クリック
- 「このPCを初期状態に戻す」を左クリック
Windows11では、以下の方法でOSを以前のバージョンへ戻すことが可能です。
- スタートボタンを左クリック
- 「設定」を左クリック
- 「システム」を左クリック
- 「回復」を左クリック
- 「回復オプション」の「復元」の隣にある「復元」を左クリック
- 画面の指示に沿って以前のバージョンへ戻す
対処法8:グループポリシーの設定変更
Proやそれ以上のバージョンでは、グループポリシーの設定を変更すると解決する場合があります。
グループポリシーの設定変更は以下の手順で行えます。
- Windowsキーと「R」キーを同時に押す
- 「ファイル名を指定して実行」のウィンドウで「gpedit.msc」と入力
- 「Enter」キーを押す
- 「ローカルグループポリシーエディター」で「コンピューターの構成」を左クリック
- 「管理用テンプレート」を左クリック
- 「システム」を左クリック
- >「ログオン」をダブルクリック
- 「便利なPINを使用したサインインをオンにする」をダブルクリック
- 「有効」を左クリック
- 「適用」を左クリック
- 「OK」を左クリック
対処法9:PINを忘れた場合の方法を行う
PINを忘れた場合の方法で新しいPINを作成する方法も有効です。
この方法は以下の手順で行えます。
- スタートボタンを左クリック
- 「設定」を左クリック
- 設定のウィンドウで「アカウント」を左クリック
- 「サインインオプション」を左クリック
- 「Windows Hello暗証番号(PIN)」を左クリック(Windows11では「PIN(Windows Hello)」)
- 「PINを忘れた場合」を左クリック
- 「続行」を左クリック
- Microsofアカウントのパスワードを入力
- 「サインイン」を左クリック
- 「PINの設定」の画面で「新しいPIN」と「PINの確認」に新しいPINを入力
- 「OK」を左クリック
対処法10:Windows10や11のリセット
Windowsをリセットして解決する可能性もあります。
この方法では必要なファイルを保持できますが、操作を誤るとデータがすべて消えるので注意が必要です。
そのため、この方法は最終手段だと考えてください。
3.豆知識:パソコンから削除されたファイルを復元する
Windows10や11のPCでは、あらゆるシステムエラーが起きる恐れがあります。
システムエラーによる症状はさまざまで、保存していたファイルが消されるパターンもあります。
また誤操作で必要なファイルを消してしまうことも珍しくありません。
これらの原因で消えたデータは基本機能では復元できず、専用のソフトが必要です。
消えたデータを復元したいときは「Recoverit」が役に立ちます。
Recoveritはたった3ステップだけの操作でファイルを復元でき、成功率は95%の高さです。500万人を超えるユーザーが利用する実績があり、世界中で使われているので信頼度も高いといえるでしょう。
以下は、「Recoverit」 でパソコンから削除されたファイルを復元する手順です。
ステップ1 復元場所を選択
パソコンで「Recoverit」 を起動すると、左側のサイドバーに「HDDやデバイスから復元」が表示されます。ここでは、「場所」タブから特定のファイル・フォルダを選択してください。
スキャンしたいフォルダをクリックすると、選択した場所をスキャンし始めます。
ステップ2 パソコンから削除されたファイルをスキャンします。
スキャンしたいハードディスクをクリックすれば、スキャンが始まります。
スキャンは数分かかりますが、サイズの大きいファイルが多数存在する場合、数時間かかる場合もあります。
ステップ3 パソコンから削除されたファイルをプレビューして復元します。
パソコンのデータをスキャンした後、失われたファイル・フォルダがあるかどうかを確認するためにプレビューを行います。その後、復元したいパソコンのファイルにチェックを入れて、「復元する」をクリックすれば完了です!
以上簡単な操作でパソコンから削除してしまった大事なデータが復元・復旧できます。
また、このソフトを使うことで、パソコンの復元だけではなく、外付けHDDの復旧、USBデータ復元やフォーマット復元などにも幅広く対応しています。ぜひお試しください。