はじめに
買ったばかりの時パソコンは快適に使えていたはずなのに、使い続けているとだんだん不具合が起こったり、動きが重たくなってきたりしてしまいがちです。その理由のひとつが、パソコンに溜まっていくキャッシュ。パソコン上にキャッシュデータが増えすぎてしまうと、悪影響を及ぼしてしまうのです。今回は、キャッシュとは何か、キャッシュがなぜ悪影響を及ぼすのか、Windows10でキャッシュをクリアする方法などをわかりやすくご紹介します。
キャッシュとは?定期的にキャッシュを削除する理由
キャッシュとはパソコンが動作する際にシステムやブラウザなどが自動的に作成する一時ファイルのことです。一度読み込んだ情報をキャッシュとして保存しておくことで、次回スムーズに動作できるようになるというメリットがあります。
比較的わかりやすいのは、ブラウザのキャッシュではないでしょうか。
各種ブラウザはWebサイトを表示した際、そのページの画像データや情報などをパソコン上にキャッシュとして保存しておく機能があります。同一ページを再度開いた時、キャッシュを読み込むことで素早く開くことができるのがメリットです。なお、システムキャッシュも同様。ワードやエクセルなどの各種ソフトが、よく読み出すデータをCPUにあるキャッシュメモリという記憶装置に保存しておくことで、処理速度が速まることがあるのです。
メリットを見る限り作業が快適になるはずのキャッシュですが、実はお使いのパソコン環境によってはトラブルの原因になりかねません。キャッシュは、パソコンに十分な空き容量と空きRAMがある場合や、高性能なCPUが組み込まれている場合に有効です。しかし、パソコンが古い場合や、適切な環境が整っていない場合、蓄積したキャッシュデータがハードディスクの容量を圧迫するなど、逆に処理速度が落ちる原因になりかねないので注意しなければなりません。
そのため、パソコンの動きが重たくなってきたように感じている方は、まずウィンドウズ10でキャッシュクリアをしてみましょう。
Windows10でキャッシュを削除する方法
便利なキャッシュでも、溜まりすぎると逆効果ということが理解できたところで、次にWindows10でキャッシュを削除する方法を覚えておきましょう。キャッシュのクリア方法はいくつかありますが、今回おすすめするのは「ディスククリーンアップ」です。Windowsに元々インストールされているソフトで、ハードディスクに溜まった不要なファイルを削除できます。
■ディスククリーンアップの使い方
- タスクバーの検索窓から「ディスククリーンアップ」を検索してアプリを起動させましょう。メニューの「Windows管理ツール」から呼び出すこともできます。
- ディスククリーンアップしたいドライブを選択します。
- ハードディスク上にある不要なキャッシュデータの一覧が表示されるので、削除したいファイルを選択しましょう。インターネット一時ファイルや、一時ファイル、サムネイルなどがキャッシュデータです。
- 選択が終わったら、最後に「OK」を押すと「これらのファイルを完全に削除しますか?」と聞かれるので、問題がなければ「ファイルの削除」を選択してください。これでキャッシュデータのクリーンアップが開始されます。
ブラウザのキャッシュデータも削除する
ディスククリーンアップでMicrosoft Edgeのブラウザキャッシュは削除されますが、もし異なるブラウザをメインで使用している場合は個別にキャッシュクリアする必要があります。Google Chromeのキャッシュ削除方法は以下の通りです。
■Google Chromeのキャッシュを削除する方法
- Chromeを開き、右上にある「Google Chromeの設定」から「その他のツール」>「閲覧歴史を消去」を選択します。
- 「閲覧履歴データの削除」という画面が表示されるので、「キャッシュされた画像とファイル」にチェックを入れましょう。期間は「1時間以内」、「過去24時間」など複数の選択肢がありますが、特に希望がなければ「全期間」を選択しましょう。
- 最後に「データを削除」をクリックすると、Chromeのブラウザキャッシュがクリアされます。
ブラウザによってキャッシュのクリア方法は異なりますので、お使いのブラウザのキャッシュ削除方法を確認してみてください。
うっかり削除した大事なファイルを取り戻したい!
キャッシュクリアしてすっきり快適!と思いきや、うっかり間違えて必要なファイルを削除してしまったというケースもあるでしょう。deleteボタンで削除したデータはゴミ箱に残っていますが、「ディスククリーンアップ」や「ゴミ箱を空にする」で削除してしまったデータは普通だと取り戻すことができません。そんな時は、データ復元ソフトを使ってみてください。
間違えて削除してしまった大切なデータを取り戻せるオススメのソフトは Wondershare のRecoverit(リカバリット) です。2003年に発売されてから、500万人を超える人が使用しており、プロも認める復元専門のソフトと言われています。Recoverit はパソコンのHDだけでなく、SDカードやUSBなどさまざまなデバイスで、誤削除やトラブルによって消失してしまったファイルを簡単に復元可能。しかも、起動しなくなってしまったパソコンからでもデータを取り出すことができるのも魅力です。
無料版をダウンロードすると試しに使ってみることができるので、性能をチェックしてから購入できるのも嬉しいポイントではないでしょうか。大切なファイルが消えてしまい困った・・という方は、ぜひ一度試してみてください。
以下は、「Recoverit」 でパソコンから削除されてしまったファイルの復元する手順です。
ステップ1 復元場所を選択
パソコンで「Recoverit」 を起動すると、左側のサイドバーに「HDDやデバイスから復元」が表示されます。ここでは、「場所」タブから特定のファイル・フォルダを選択してください。
スキャンしたいフォルダをクリックすると、選択した場所をスキャンし始めます。
ステップ2 パソコンの削除されたファイルをスキャンします。
スキャンしたいハードディスクをクリックすれば、スキャンが始まります。
スキャンは数分かかりますが、サイズの大きいファイルが多数存在する場合、数時間かかる場合もあります。
ステップ3 パソコンの削除されたファイルをプレビューして復元します。
パソコンのデータをスキャンした後、失われたファイル・フォルダがあるかどうかを確認するためにプレビューを行います。その後、復元したいパソコンのファイルにチェックを入れて、「復元する」をクリックすれば完了です!
以上簡単な操作でパソコンから削除してしまった大事なデータが復元・復旧できます。
また、このソフトを使うことで、パソコンの復元だけではなく、外付けHDDの復旧、USBデータ復元やフォーマット復元などにも幅広く対応しています。ぜひお試しください。
まとめ
読み込みを早くするためのキャッシュという仕組みが、逆にパソコンの動作を重たくしてしまっていたことに驚いた方もいるのではないでしょうか。ハードディスクの容量がいっぱいになってしまうと、トラブルが生じやすくなったり動きが重たくなったりするので注意が必要です。パソコンを快適に使用するためにも、キャッシュのように不要になったファイルは定期的に削除することをおすすめします。