そらのブログ

データ復旧技術の研究に捧げた経験を持っており、繊細な言葉でユーザーに価値がある記事を書かれています。

ゴミ箱復元(ごみ箱復元):Windows10でゴミ箱から削除したファイルを復元する方法

はじめに

大切なデータを間違えてゴミ箱に入れていた。なんてことありませんか?ゴミ箱に入れていただけならともかくうっかり消してしまっていたら焦ってしまいますよね。ですがこのようなときにも落ち着いて対処すれば、データを復元できるかもしれません。本記事ではWindows10で消してしまったデータの復元について述べていきます。

1: ゴミ箱から完全に削除してしまったデータを復元できる?

データを間違えてゴミ箱に入れてしまっただけなら復元はゴミ箱から取り出すだけで済むので簡単ですが、そのゴミ箱からデータを削除したとなるととなかなか面倒な話になってきます。とはいえ絶対に復元ができない、というわけでもありません。いくつかその状況からデータを復元させることが出来る方法について述べていきましょう。

2:Windows10でゴミ箱から消えたファイルを復元する方法(以下操作手順のスクリーンショット必要)

ゴミ箱からデータを消してしまった場合に取れる復元方法は2つです。予めとってあったバックアップから復元する方法と、消したデータをサルベージする方法です。
こちらではバックアップを利用した方法である方法1と方法2、サルベージをするやり方である方法3について述べていきましょう。

方法1: ファイルの履歴から復元

Windows10にはファイルのバックアップ機能として「ファイル履歴」というものがあります。ファイルが破損、紛失した場合にはこのバックアップから復元することができますし、うっかり上書き保存してしまった場合にも日付から選んでバックアップを利用することができます。

Windows10であればこの「ファイルの履歴」からファイルを復元することができますので非常に便利ですが、この機能を利用するには、予めファイル履歴機能を「オン」にする必要があります。ファイル履歴機能の変更方法は以下の通りです。

①「スタート」を開き、「Windowsシステムツール」→「コントロールパネル」を選択していきます。

② 「システムとセキュリティ」を選択し、開いた画面から「ファイルと履歴」を選びます。

③ 利用するドライブを選び、「オンにする」ボタンをクリックします。

ここからは実際に復元する方法についてです。

①「ファイル履歴」から「個人用ファイルの復元」をクリックします。場合によっては「 ファイル履歴は初回のファイルコピーを実行しています 」 と表示され時間がかかりますので何も操作せずお待ち下さい。

②バックアップされた日時ごとにファイルやフォルダが表示されます。復元したいファイル、フォルダを右クリックし「復元」を選択してください。

③「ファイルを置き換える」を選択すればファイルが復元されます。

方法2:システムの復元

システムの復元とはWindows10にある機能で、簡単にいえばPCの設定情報を過去のある地点にまで戻すことです。Windowsは自動で設定除法についてバックアップを取っており、そのバックアップを任意のタイミングで利用できるのです。

基本的にこの機能はWindowsが正常に作動しなくなり問題を解消させるために行う回復機能です。というのもパソコンを使う上で重要なファイルやデータが破損、もしくは改竄されたような深刻な事態に陥ってもこの機能で問題のなかった段階にまで戻すことが出来るためです。

もちろんですがファイルを紛失した際にもデータを以前の地点に戻すことで復元させるといった形で利用することができます。ただし、この機能を利用する場合、復元させる地点以降のデータは全て無かったことになってしまいます。もし重要なデータがあるのならバックアップを取らなければなりませんし、その量が膨大ならあまりおすすめできないかもしれません。設定の変更なども戻されてしまいますので、直近で問題のない復元ポイントがない場合は別の方法をとったほうがいいかもしれません。

①デスクトップ左下の「スタート」を右クリックし、表示された一覧から「システム」を選択します。

②システムが表示されるので、右の一覧から「システムの保護」を選択します。

システムプロパティが開くので、「システムの復元」を選択してください。

④システムの復元画面が表示されますので「次へ」をクリックします。

⑤復元したい日付と時刻を選択し、「次へ」をクリックします。すると復元するポイントの確認画面が表示されますので、間違いがないのなら「完了」をクリックしましょう。

一度システムの復元を始めたら中断できません。問題がないかしっかり確認するようにしましょう。

システムの復元が完了したらパソコンが再起動します。再起動後、「システムの復元が正常に完了しました」と表示されたら、復元完了です。データがちゃんと戻っているか確認しましょう。

方法3:復元ツールRecoveritを利用する

それでは最後にデータ復元ソフトを利用した復元方法です。消してしまったのにサルベージなんて本当に出来るの?と思われるかもしれませんが、実はゴミ箱から消しただけではまだデータ自体は残っています。

ゴミ箱から消されたデータはアクセスするためのリンクを消されてしまった状態でデータを見ることはできません。しかしリンクが無いだけでデータ自体はまだ残っています。このデータ部分は不要なデータとして扱われ、他のデータなどに上書きして使われる領域となっています。つまり別のファイルを保存したりして上書きを発生させなければ、まだデータを復元させることが出来るのです。

このような状況で利用できるのがデータ復元ソフトです。これらのソフトウェアはデータを探し復元してくれます。こちらではRecoveritをおすすめさせていただきます。

Recoveritリカバリット)は2003年にWondershare社がリリースしたデータ復元ソフトのことです。状況に応じたデータ復旧方法を選択でき、高度なデープスキャンアルゴリズムでデータ構造奥深くまでスキャンし、データを復元します。簡潔な操作と高い復元率が評価を受けており、画面も見やすいため扱いやすいです。ファイル形式もほとんど全てに対応していますので互換性も高いので、お困りでしたら是非お試しください。

以下は、「Recoverit」 で間違って消してしまったファイルやフォルダを復元する手順です。

ステップ1 復元場所を選択

パソコンで「Recoverit」 を起動すると、左側のサイドバーに「HDDやデバイスから復元」が表示されます。ここでは、「場所」タブから特定のファイル・フォルダを選択してください。

スキャンしたいフォルダをクリックすると、選択した場所をスキャンし始めます。

 

復元したいフォルダを選択

ステップ2 パソコンの消えたデータをスキャンします。

スキャンしたいハードディスクをクリックすれば、スキャンが始まります。

スキャンは数分かかりますが、サイズの大きいファイルが多数存在する場合、数時間かかる場合もあります。

復元されたいフォルダをスキャン

ステップ3 パソコンの消えたデータをプレビューして復元します。

パソコンのデータをスキャンした後、失われたファイル・フォルダがあるかどうかを確認するためにプレビューを行います。その後、復元したいパソコンのファイルにチェックを入れて、「復元する」をクリックすれば完了です!

復元したいフォルダ・ファイルをプレビュー

以上簡単な操作でパソコンから削除してしまった大事なデータが復元・復旧できます。
また、このソフトを使うことで、パソコンの復元だけではなく、外付けHDDの復旧USBデータ復元フォーマット復元などにも幅広く対応しています。ぜひお試しください。