はじめに
仕事で使う重要なデータをうっかりゴミ箱から削除してしまった。思い出の写真や動画のデータが何故か開けない。冷や汗が出るような緊急事態ですが、実はほとんどの場合復元が可能です。
しかしながら、HDDデータ復旧業者に依頼する相場感は数万円〜十数万円の請求になると言われています。できることなら、無料でデータ復旧したいところです。
そこで、今回は自分で簡単にHDDデータ復旧ができる評判のフリーソフトをご紹介します。
目次:
1.HDD復旧フリーソフトを使う前に注意すべきこと
HDDデータを復元をする際、闇雲にソフトをインストールするのはおすすめできません。
なぜなら、削除されたデータが意図せぬデータに上書きされたり、適当なソフトを使い失敗したりすると、データの復元率は著しく低下してしまうからです。
ですから、データ復旧の必要性が生じたとき、「HDDデータが消えた原因を究明」し「自分にあったソフトを1つに絞る」ことが大事です。
2.評判のHDD復旧フリーソフトおすすめトップ10
1.Recoverit 無料版
Recoveritは世界中で500万人ものユーザーがいる非常に実績のあるソフトです。
1,000種類以上ものファイル形式、550種類以上ものデータの復元が可能なうえに、WindowsとMacの両方に対応しているため、あらゆるデータの復元を実現します。
また、操作はデータのスキャン、プレビュー、復元のみと簡単なことに加え、ディープスキャンやフィルター機能を使った検索など機能も充実しています。バージョンアップによりビデオ修復機能が改善され、難しいと言われる破損した動画データも高度な技術で復元可能です。
なお、無料版はデータのスキャンと限定サイズの復元のみ可能です。大量のデータを復元するためには製品版を購入しましょう。
• メリット:1000種類以上のファイル形式に対応
• デメリット:データが大きい場合は課金が必要
• こんな人向け:簡単な操作で安全にデータを復旧したい人
2.Recuva
ファイル名が分からなくても復元したいファイルを見つけることができ、復元可能なデータ復旧ソフトです。事前に復元確率をアイコンの色で確認することもできます。
ただし復元成功率が不安定でスキャン速度が遅いという意見もあります。
• メリット:ウィザード形式で初心者でも簡単インストール可能
• デメリット:復元先のフォルダに削除時と同じフォルダを指定すると上書きされてしまう誤作動が起きる
• こんな人向け:高速でデータを復旧させたい人
3.DiskDigger
HDDやSSDと言ったディスクドライブはもちろん、CDやUSBメモリーなどにも対応したソフトです。プレビュー機能がついているので事前に復旧したいデータかどうか確認できます。
なお無料版は1データずつしか復元できませんので注意が必要です。
• メリット:パソコンにインストールせずに制限なくデータを復旧できる
• デメリット:復旧に時間がかかる
• こんな人向け:時間がかかってもいいがデータを復旧したい人
4.ZAR(Zero Assumption Recovery)
SDカードやUSBメモリなどのリムーバブルディスクのデータも復元が可能です。他のソフトでは正確な復元が難しいデータの復元作業が得意です。
• メリット:フリーソフトでは、正確な復元が困難な動画・画像の復元作業が可能
• デメリット:海外製ソフトのため、日本語表記には対応していない
• こんな人向け:英語が読め、他のソフトでデータの復旧が出来なかった人
5.復旧天使 Lite
データ復旧専門企業によるWindows専用のフリーソフトです。ノウハウと実績が詰まったソフトとなっており、Windowsフォーマット(NTFS/FAT/exFAT)に対応しています。
ただし法人利用したい場合や、Windows以外のOSで利用したい場合は購入が必要です。
• メリット:さまざまなパターンのデータの復旧が可能
• デメリット:復旧するデバイスやファイルの種類によって10種類の製品ラインナップがある
• こんな人向け:データの種類やPCのスキルが一定レベルある人
6.ファイナルデータ
20年間復旧ソフトシェア率No1を誇る定番のソフトです。インターフェースも分かりやすく、HDDはもちろんSDやコンパクトフラッシュなど幅広いメディアに対応しています。
なお、無料版はスキャンまでしかできないので、復旧を行うためには購入が必要になります。
• メリット:高い精度で復元可能かどうかをチェックできる
• デメリット:実際に復旧する際は有料
• こんな人向け:まずはデータが復旧できるのか確認したい人
7.EaseUS Data Recovery Wizard Free
ファイルの検索方法が複数あり、名前が分からないデータも見つけ出すのが簡単なソフトです。サムネイル表示やプレビュー表示にも対応している点も評価されています。
注意点としては2GB以上の復元はライセンス購入が必要で、自動的に定期購入登録されてしまうそうなので、無料で使いたい場合は気を付けましょう。
• メリット:簡単3ステップでデータの復旧が可能
• デメリット:復旧できるデータのサイズが2GBまで
• こんな人向け:小さい量のデータ復旧をしたい人
8.SoftPerfect File Recovery
インターフェースが非常にシンプルで、複雑な機能は不必要と考える方におすすめなソフトです。インストール不要でUSBメモリーで持ち運べる点も好評です。
その分、検索機能などは充実しておらず、ファイルの状態などを見ることができないので、データのサルベージには向いていません。
• メリット:インストール不要でUSBメモリーで持ち運べる
• デメリット:対応OSが古い
• こんな人向け:手軽にデータを復旧したい人
9.DataRecovery
NTFS/FAT12/16/32などのフォルダに対応しているため、ファイルの復元はもちろん、フォルダ単位での復元も対応可能なソフトです。
ただし、デバイスやファイル形式の相性によりうまく復元できない時もあるようです。
• メリット:フォルダ単位での復元も可能
• デメリット:Windowsのみ対応可能、強制終了することが多い
• こんな人向け:お試しで復元してみたい人
10.4DDiG
数多くの形式のデータ、デバイスに対応しているソフトです。必要なデータが復旧可能かどうか、無料でスキャンすることが可能です。
• メリット:無料版でデータの復旧まで行える
• デメリット:データが大きい場合復旧に時間がかかる
• こんな人向け:とにかく操作を楽に頻度高くデータの復旧をしたい人
3.まとめ
失われてしまったHDDデータは、場合によってはソフトを使って自分で復元することが可能です。今回ご紹介したHDDデータ復旧ソフトは使いやすく、評判の良いものばかりですが、やはり無料のソフトには限界があることも事実です。
その点「Recoverit」はもともとは有料ソフトの無料体験版ですから、必要であれば途中で有料版への切り替えを検討できるのでより安心感があるでしょう。
データ復旧でお困りの方は、ご紹介したソフトの使用を検討してみてください。
以下は、「Recoverit」 で失われてしまったHDDデータの復元する手順です。
ステップ1 復元場所を選択
パソコンで「Recoverit」 を起動すると、左側のサイドバーに「HDDやデバイスから復元」が表示されます。ここでは、「場所」タブから特定のファイル・フォルダを選択してください。
スキャンしたいフォルダをクリックすると、選択した場所をスキャンし始めます。
ステップ2 失われてしまったHDDデータをスキャンします。
スキャンしたいハードディスクをクリックすれば、スキャンが始まります。
スキャンは数分かかりますが、サイズの大きいファイルが多数存在する場合、数時間かかる場合もあります。
ステップ3 失われてしまったHDDデータをプレビューして復元します。
パソコンのデータをスキャンした後、失われたファイル・フォルダがあるかどうかを確認するためにプレビューを行います。その後、復元したいパソコンのファイルにチェックを入れて、「復元する」をクリックすれば完了です!
以上簡単な操作でパソコンから削除してしまった大事なデータが復元・復旧できます。
また、このソフトを使うことで、パソコンの復元だけではなく、外付けHDDの復旧、USBデータ復元やフォーマット復元などにも幅広く対応しています。ぜひお試しください。